医療機関(医療法人・個人開業医)が気を付けておきたい労働問題Q&A集
いま医療機関は狙われている!
昨今の不況のためか、あるいは権利意識の向上のためか分かりませんが、近時は労働紛争が増加傾向にあります。もっとも、医療機関はスタッフ性善説、すなわち「うちのスタッフが文句を言うはずがない」と考えていることが多く、この手の紛争に対する防衛手段を講じていないことが多いのが実情です。
一方で、世間的には医療機関は「金を持っている」と思われています。
この結果、医療機関に対して労働紛争(残業代の要求、不当解雇に対する金銭要求、セクハラ・パワハラに対する慰謝料要求など)を起こすことで、一攫千金を狙う(又は嗾ける)ヤカラが発生しつつあります。
また、労働紛争の特徴として、一度発生してしまうと、問題スタッフのみならず、他のスタッフの士気に影響したり、あるいは問題スタッフと問題の無かったスタッフが意気投合して、問題が拡大化・長期化することさえあります。
そこで、少しでも紛争の火種を消火するべく、多数の医療機関の顧問をつとめている弁護士湯原伸一において経験した事例の一部と解決策を開示します。