利用規約(システムライセンス)の作成
相談企業の業種・規模
■業種:フランチャイズチェーン本部
■規模:30名以下
相談経緯・依頼前の状況
フランチャイズ加盟店との受発注その他取引に関する作業の簡素化及び効率化を図るべく、新システムの導入を検討している。
新システムをフランチャイズ加盟店向けにライセンスするべく、利用規約の作成を行いたい。
解決までの流れ
本件は、既存フランチャイズ加盟者との契約内容を見直すにあたっての相談の一つとして受託したものでした。このため、単純にシステムライセンス利用規約を作成するのではなく、まずは従前の受発注システムを利用するための条件や環境等を把握し、新システムへ移行することで既存フランチャイズ加盟店に新たな負担が生じるのか、利用条件や環境等に変動が生じるのかを確認しました。
その上で、システムライセンス利用規約にありがちな、ライセンシーにリスクを一方的に負担させるのではなく、適宜ライセンサー(フランチャイズ本部)とライセンシー(フランチャイズ加盟店)とのリスク分担を考慮しつつ、何度もフランチャイズ本部と協議しながら利用規約の作成を進めました。
その結果、既存フランチャイズ加盟店の了解が得られる見込みとなったことから、作成した利用規約をテキストデータ形式で納品し、作業完了となりました。
解決のポイント
一般的なシステムライセンス利用規約とは異なり、既に締結済みのフランチャイズ契約と矛盾しない内容とすること、本部と加盟店とのパワーバランス(優越的地位の濫用など独占禁止法上の懸念を回避すること)及びすでに形成されている取引慣行などを考慮しながらの作成となりました。
当事務所では複数のフランチャイズ本部の顧問弁護士を務めており、フランチャイズ取引の実情等に基づくご提案を行うことができたことから、特殊なシステムライセンス利用規約の作成ではあったものの、比較的スムーズにご対応できたものと自負しています。
なお、本件の新システムの制作はものづくり補助金の申請手続きを行う予定とのことでしたので、利用規約作成料を含む弁護士費用の一部は補助金対象になる可能性があることを指摘しました。結果的に一部の弁護士費用は補助金対象となったようで、ご相談者(フランチャイズ本部)に喜んでもらえました。
解決までに要した時間
■約3週間
当事務所ならではのサービス
本件はフランチャイズ取引に関するものでしたが、当事務所では小売、物流、建設、サービス等の様々な業種の顧問弁護士を務めており、取引類型に応じた実情を把握し知識を持ち合わせています。
上記知識をフル活用し利用規約の作成及びチェックにご対応することが可能ですので、実情に応じた利用規約をお求めの事業者様は、是非当事務所をご利用ください。
なお、補助金を利用する場合、一部の弁護士費用は補助金対象となる場合があります。この点を明示していただけた場合、当事務所でも補助金対象となるようご協力させて頂きますので、積極的にご活用ください。
なお、当事務所では次の記事も公開していますので、ご参照ください。
・利用規約の作成方法とは?法的観点から正しい作成方法と注意するポイントを弁護士が解説!
・利用規約をコピペすることは違法?コピペによる法的リスクを弁護士が解説
・利用規約を事後的に変更する方法はある?変更手順や注意点を解説
・民法改正に伴う約款(利用規約、会員規則など)の見直しポイントについて、弁護士が解説!
・ネット上でプラットフォームビジネスを行う際に留意したい法的事項を弁護士が解説!