介護事業者向けの法律相談
介護事業者向けの法律相談
当事務所は、介護事業者の顧問弁護士としての活動、介護事業に従事する職員向けリスクマネジメントセミナーの実施、その他介護事業者からのご依頼に基づく案件対応など、日常的に介護事業にまつわる問題に対処しています。
このような経験を踏まえ、例えば次のような問題があった場合には、すぐに弁護士に相談することをお勧めしています。
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①ヒトに関する問題の一例
(内部問題)
・従業員を辞めさせたい
・業務指導を行ったところ、パワハラだと言われた
・残業代を請求された
・労働組合から介入通知を受けたetc
(外部問題)
・利用者と介護職員との個人的トラブルが発生した
・利用者同士のトラブルに介護事業者が巻き込まれた(利用者同士の喧嘩、いじめ等)
・利用者の親族から虐待している・お金が無くなった等の疑いをかけられた etc…
⇒従業員との問題は労働基準法、労働契約法などの各種労働法が適用されます。これら労働法は労働者保護の観点から作られていますので、事業者からすれば「使用者側にとっては不都合」と感じるかもしれません。もっとも、法律として存在する以上、一歩対応を間違えると想定外の金銭負担を強いられるなど不利益を被ります。細心の注意を払って対処していく必要がありますので、すぐに弁護士にご相談ください。
また、利用者(利用者の親族など関係者を含む)との問題は、どうしても利用者の期待に応えようとして、一見して過剰な要求であっても受け入れがちなところがあります。しかしながら、このような対応を行うと、過剰な要求が続いてしまうことは勿論、事業者及び担当者が肉体的にも精神的にも疲弊してしまうなど悪循環となってしまいます。まずは要求内容が法的なものか否かの判断した上で、対処方針を明確にすることが重要です。法的な要求か否かの区別はなかなか難しいところがありますので、困ったときはすぐに弁護士にご相談ください。
②モノに関する問題の一例
・物件のオーナーが交代となり、明け渡しを要求された
・共用部分(エレベーター、廊下、配管など)の修繕を要請しても対処してもらえない
・近隣住民より、施設内からの声や音楽、臭い、車両からの煙などのクレームを受けた
・介護用設備(機械)が故障したが、メーカーが修理してくれない
・訪問介護先の家庭用品を壊してしまった(ペットを傷つけてしまった)
⇒介護事業所物件にまつわる問題は賃貸借契約書にどのように記載されているのかチェックすることは勿論ですが、契約書に書いてあっても裁判例などで効力が否定されるような場合もありますので、専門的な見地から方針を決めることがポイントとなります。
その他の問題についても、法律というフィルターを通した場合はどういった結論が予想されるのか、法的な対応を前提に、どこまで対処するのか方針を立てつつ、進捗に応じた解決策を検討するのがポイントです。法律上の問題であるか否かが分かっただけでも、ずいぶんと方針が変わってきます。困ったときはすぐに弁護士にご相談ください。
③カネに関する問題の一例
・介護サービス利用料を支払ってもらえない
・利用者よりお金の管理を頼まれた
・介護事故(誤飲、転落・転倒、溺水など)が発生し損害賠償請求を受けた
・暴力団員風の人物がみかじめ料を要求してきた
・近隣住民が介護事業所の存在を嫌悪して、迷惑料を要求してきた
⇒お金にまつわる問題は、請求する側であれば法的に請求が成立するのかという検討も必要ですが、支払ってもらえるのか、費用対効果の点で割が合うのか等の検証も必要です。一方、請求を受ける側であれば法的に成立するものか、是々非々で対処するべきなのか等を状況に応じて判断する必要があります。
法的な判断や方針作成に困ったときはすぐに弁護士にご相談ください。
④情報に関する問題の一例
・介護事業者として提供できるサービス内容を契約書に記述したい。
・インターネット上の風評被害に悩まされている
・スタッフが利用者を揶揄するような投稿をSNS上に繰り返し行っている
・利用者情報の取得・管理・取扱いについてクレームを受けた
・リスクマネジメントに関する情報共有を図りたいが、どのように対処すればよいか分からない
・ケアマネジャーを受け入れたところ、顧客情報を持ち出したとして転職元からクレームがついたetc
⇒近年は説明義務が重視されるようになり、説明義務を果たしたことを証明する資料として「契約書」の存在が重要視されています。ただ、契約書はある程度専門的な知識が無いことには作成できない場合もあり、事業者において時間をかけて作成する時間的余裕がないかもしれません。
また、最近はインターネット上の評価が顧客動向に大きな影響を与えていますので、インターネット上の掲示板、ブログ、ツイッター、SNSなどの情報管理が要請されます。
さらに、同業他社との競争がし烈さを増す中で、利用者情報などの重要な顧客名簿が同業他社に漏れないようにするといった情報管理も必要となっています。この「情報」分野については、ITや情報管理に強い弁護士にご相談してください。
【当事務所にご相談されることにより得られるメリット】
・法務コストの削減や時間・労力のロスにつながります。
・介護事業を運営する事業者の顧問弁護士として活動するとともに、介護職員向けのリスクマネジメントの講演歴などもありますので、介護業界の実情を把握したうえで、対処することが可能です。
・IT関係に強い弁護士として書籍出版実績もあり、またメディア掲載歴もありますので、インターネット関係の問題についても同時に対処可能です。
・交渉状況や内容、費用の問題などを考慮して、弁護士が代理人として直接交渉せず、継続的にご相談に応じること(いわば黒子になること)で解決を目指すという方針をとることも可能です。