地区(エリア)本部契約書の作成
相談企業の業種・規模
■業種:小売業
■規模:100人以下
相談経緯・依頼前の状況
関西地区で直営店、フランチャイズ加盟店を順調に出店させていったところ、関東を地盤とする事業者より、自らフランチャイズ加盟店として出店すると共に、加盟候補者の開拓や運営管理を行いたいという提案を受けた。
せっかくのチャンスなので、話を進めたいと考えている。
必要な契約書の作成を依頼したい。
解決までの流れ
対象となるフランチャイズチェーンに関する資料を事前に送付していただき、内容を把握した上で第1回目の法律相談に臨みました。
ご相談者様としては、今用いているフランチャイズ契約書のチェックと地区本部(エリア本部)契約書の新規作成の依頼を考えていたようでした。ご依頼に対する簡易的なお見積りはご相談の場で説明させていただきましたが、地区本部(エリア本部)とのトラブル事例に接している弁護士としては、果たして、このまま話を進めてよいのかやや疑問を持っていました。
そこで、余計なお世話かもしれないが…と断りを入れつつ、弁護士が知り得る限りの地区本部(エリア本部)選定手順に関する事例を説明し、先方とは段階を踏んで提携していくことも一案ではないかと逆提案をさせて頂きました。
ご相談者様からは、「そういった考え方もあるのか」とのことで、一度持ち帰って検討し後日連絡するとのことで、第1回目の法律相談を終えました。
その後、ご相談者様より連絡があり、弁護士が知り得る実例をベースにしながら先方との協議を進めたいので、社内フローの確認・先方への提案の仕方・先方との協議の進め方等を含め、断続的に相談したいとのご要望がありました。この要望を受け、ご相談者様とは顧問契約を締結し、諸々の社内整備と先方との協議を経て、最終的には先方と地区本部(エリア本部)契約を締結するに至り、作業完了となりました。
解決のポイント
ご相談者様からの本来のご依頼の趣旨からすれば、現行のフランチャイズ契約書のチェックと地区本部(エリア本部)契約書の作成のみ行えば足りました。ただ、フランチャイズチェーンの理念・考え方について、本部と地区本部(エリア本部)候補者との認識共有ができていないと感じたことから、世間をにぎわせた地区本部の独立騒動などの事例を出しつつ、見直しの余地があるのではないかとご提案させていただきました。
ご相談者様としても、せっかく育ててきた看板に傷をつけたくないこと、一方で地区本部(エリア本部)候補者も、いきなり加盟候補者の募集活動を行う考えを持ち合わせていなかったことから、段階を踏んで協議を進めることができました。
双方の信頼関係が醸成された段階で、地区本部(エリア本部)契約に移行でき、出店戦略に弾みがついたことがポイントとなります。
解決までに要した時間
■約1年半(第1回目の法律相談から、地区本部契約締結まで)
当事務所ならではのサービス
弁護士は、様々なトラブル事例を通じて、どこに原因があったのかを探りつつ、現状を考慮した上で依頼者にとってよりメリットのある解決のお手伝いをする専門家です。
この点、フランチャイズトラブルはやや特殊な事例として位置付けられるところ、地区本部(エリア本部)とのトラブル事例を経験する弁護士はかなり絞られるのが実情です。
当事務所は、複数のフランチャイズ本部の顧問を務めていることから、相当数のトラブル事例を取り扱った実績があり、これら事例を通じて得ることができた知見とノウハウを活用しながら、ご相談者様により実践的なご提案を行うことが可能です。
地区本部(エリア本部)に関するご相談がございましたら、是非当事務所にお声がけください。