【事例9 能力不足の従業員を解雇する場合】
労働問題の解決事例・実績
【事例9 能力不足の従業員を解雇する場合】
【お悩み事項】
当社従業員の中に、期待した成果があげられない、ミスを何度も繰り返す、業務指導を行っても効果が無いといった対応に苦慮している従業員がいる。
できれば辞めてもらいたいが、どうすればよいのか分からない。
【こうやって解決しました!】
最近こういったご相談内容が多いのですが、往々にして、会社・使用者側は能力不足だと評価していても、従業員・労働者側は能力不足と認識していないというギャップがあります。
そして、いざ裁判となった場合、裁判官は何をもって「能力があるのか、無いのか、その判断基準が分からない」ということで、解雇無効と判断するケースが非常に多いのが実情です。
そして、いざ裁判となった場合、裁判官は何をもって「能力があるのか、無いのか、その判断基準が分からない」ということで、解雇無効と判断するケースが非常に多いのが実情です。
したがって、まずは会社として求めている能力をきちんと従業員に説明しているか、従業員は理解できているか、労使双方の認識の共有化ができているかを確認しました。
そして、状況から判断して、認識の共有化ができていないのではないかと疑義があったことから、いきなり解雇することは困難であるとアドバイスしました。
その上で、問題となっている従業員に対して改善プログラムを組むこと、内容としては、基準となる能力・スキルを客観化し、かつ従業員に理解させること、従業員の業務遂行が基準を下回る場合は改善指導を行い、それでも改善されない場合は改善命令と何らかの社内処分を行う、これを数回行うこと等のアドバイスを行いました。
なお、結果的には、その従業員は、他の従業員であれば基準を満たしているにもかかわらず、自分だけ満たせないことに気が付いたようで、その後、自ら退職を申し出てきました。