飲食

１．業界の状況

飲食業は、異業種からの新規参入比率が高い一方で、短期間で撤退する率も高く、非常に出入りの激しい業態であることが特徴です。このため、飲食業のアーリーステージ段階では、万一の場合に備えて、出口戦略（例えば、物件の賃貸借契約やフランチャイズ契約において中途解約が可能となっているか等）を考慮する必要があります。しかし、紛争が発生していない段階で気軽に相談できる弁護士がいないため、出口戦略を十分検討できておらず、まさに博打状態と言っても過言ではありません。

飲食事業が軌道に乗り出すと、従業員トラブルが目立つようになります。残念ながら、飲食業は今や不人気な職場の上位にランキングする事態となっており、労働環境の改善が急務となっているのですが、様々な事情により進んでいないのが実情です。可能であれば、弁護士に伴走してもらいながら1つずつ改善していくことが望ましいのですが、常日頃から弁護士と相談できる環境が整っていないため改善が進まず、気が付いたら人手不足による事業継続困難という事態にまで陥る状況です。
また、従業員トラブルと共に顧客とのトラブルも目立つようになります。カスハラ（カスタマーハラスメント）対策が重要な経営課題となっていますが、何かあったら直ぐに相談できる弁護士がいないため、適切な対応ができず、最終的には理不尽な要求を受け入れがちという状況となっています。

飲食事業が安定しだすと、多店舗展開を図りたいと考える経営者が多くなります。いわゆる自己資本で複数店を開業する場合もあれば、暖簾分けによる自己資本による展開やフランチャイズチェーンとして他人資本を利用した展開も想定されるところです。他人資本を利用する場合、自分以外の第三者が関与する方法となるため、様々なルールを整備する必要があります。ところが、こういった問題に対処できる弁護士へのアクセス方法が分からず、必要十分な支援が受けられないまま、大きなトラブルに巻き込まれてしまうという状況が続いています。

その他、顧客からの飲食代金回収（特にキャンセル代）、インターネット上での口コミ（誹謗中傷）、取引先との交渉、行政機関との折衝（保健所、警察、入管など）など弁護士が関与すべきと考えられる場面は多々あるのですが、弁護士との接触頻度が少ないため、なかなか弁護士よりアドバイスを受けることができない状態となっています。

２．当事務所の強み

当事務所は個人事業で飲食店を経営されている方から、フランチャイズ本部として多数の飲食店を束ねている法人まで様々な事業者様とお取引させていただいております。このため、上記1.で記載したような経営課題については、常日頃より相談を受けています。

また、上記では記載していませんが、M&A（事業譲渡や株式譲渡など）や宣伝広告（広告表示や個人情報の利用法など）についても、法務視点だけにとらわれることなく適宜アドバイスしています。

以上のような経験例と蓄積されたノウハウにより、ご依頼者様に、実践的な課題解決をご提案することが可能となります。

3. 対応可能なサポート内容

■顧問弁護士制度

毎月定額料金にて、業務を遂行する上での経営課題（例えば、顧客からの高圧的かつ執拗な要求に悩んでいること、問題社員への対処法につき事前に方針を決めておきたいなど）に関するご相談への回答を行うこと、契約書等の書面の作成やリーガルチェックを行うこと、その他業界動向に応じた情報提供と改善策のご提案を行うことなどが中心となる法務サービスとなります。
なお、顧問契約を締結して頂いた場合、最優先かつ様々な連絡ツールを用いてご対応させていただきます。

■フランチャイズ契約書の作成・運用アドバイスサービス（期間限定の定額料金サービス）

フランチャイズ本部を構築するにあたってのアドバイス、フランチャイズ契約書及び関連書類の作成、加盟店からの要望に対する回答法などを提供するコンサルティングサービスとなります。

■個別プロジェクト対応サービス（1ヶ月更新の定額料金サービス）

個別のプロジェクト、例えば、①問題社員への対策につき常時弁護士よりアドバイスを受けることが可能な環境にしたい、②一定期間の交渉が見込まれる業務提携等の契約交渉につき、弁護士より適宜後方支援を受けることが可能な環境にしたい、③代金回収に一定の時間が見込まれる案件につき、弁護士と随時相談できる環境にしたい、といった個別案件・課題にご対応するサービスとなります。