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会員制のSNSにおいて、著作権侵害・肖像権侵害の問題は生じるのか?

質問

 会員制のSNSサイトを運営しようと思っていますが、ある人から「SNSはクローズドな世界だから、著作権侵害などの問題が生じない」と聞きました。
 本当なのでしょうか? 

 

回答

 「SNSだから…」「クローズドな世界だから…」という理由で、著作権侵害の問題が一切生じないと考えるのは危険と言わざるを得ません。
 以下、当職の個人的見解が多分に入りますが、解説したいと思います。 

 
1.著作権の問題
 著作権侵害の有無については、一部の人しか見ることができないか否かによって判断されるわけではありません。
 従って、SNSの規模やクローズドの程度に関係なく、著作権侵害の問題は生じると考えた方が良いと思います。

 そうすると、例えば、他人の著作物をSNSの中で用いたいというのであれば、その使用方法が、他人の著作物の「引用」として認められる(=著作権侵害が成立しない)かという、著作権法32条及び同48条に照らして、原則通り判断するのが適当となります。

 ちなみに、適法な「引用」(=著作権侵害とならない)と言えるためには、 ①公表された著作物を引用すること、②公正な慣行による引用であること、③正当な範囲内での引用であること、④出所が明示された引用であること、の4要件を充足する必要があります。
 
 ところで、SNSと著作権法での議論として、クローズドな世界である以上、「私的使用」に該当するので、著作権法違反の問題は生じないのではないかと言われることがあるようです。

 確かに、なるほど!といえる所もあるのですが、著作権法において「私的使用」が認められているのは、著作物を「複製」する場合です。ところが、SNSといったインターネット上の世界の場合、著作物を掲載する行為は、複製ではなく、「公衆送信」という扱いを受けます。

 従って、果たして「私的使用」に該当するか条文上の構造からも疑問がありますので、SNSの場合、「私的使用」だから著作権法違反の問題が生じないと考えるのは、大きなリスクを伴うと考えますので、ご留意頂ければと思います。 
 
 
2.肖像権の問題
 これについても、対象となった人物の了解がない限り、SNS上の掲載する行為は肖像権侵害が成立すると考えた方が無難です(なお、有名人の場合、パブリシティ権侵害の問題も別途発生します)。

 ちなみに、一部の裁判例では、肖像権侵害が成立しない場合として、名誉権侵害が成立しない場合と類似した考え方を取ることを明示したものがあるようです。

 すなわち、「個人の容貌等の撮影及びウエブサイトへの掲載により肖像権が侵害された場合であっても、①当該写真の撮影及びウエブサイトへの掲載が公共の利害に関する事項と密接に関係があること、②これらが専ら公益を図る目的で行われたこと、③写真撮影及びウエブサイトへの掲載方法がその目的に照らし相当なものであること」の3要件を充足すれば、例外的に肖像権侵害が成立しないと判断した東京地裁平成17年9月27日判決です。

 この裁判例をどこまで一般化できるかは検討を要しますが、SNSで掲載された写真(場合によっては動画も含む)については、原則肖像権侵害が成立するが、場合によっては成立しない場合も想定されるかもしれません。

 ただ、実際問題として、趣味の範囲内で掲載する場合、上記①~③の要件のどれかを満たさない可能性が極めて高いと思われますので、例外の場面に該当するのは相当狭いと考えた方が良いように思います。
 
 
3.管理者としてご留意頂きたい事項
 SNSの方式として、最近では余り多くはないと予想するのですが、掲示板方式(匿名掲示板の代表例である2ちゃんねるが会員制になったとイメージしてください)であれば、著作権侵害・肖像権侵害があった場合はもちろんのこと、名誉毀損的な書き込みがあった場合、管理人に削除義務が生じる場合があります。

 そして、あえて削除しなかった場合には管理人自らが法的責任を負うことがリスクとして考えられます。
 ところで、削除するか否かについてどの様に判断すべきでしょうか?

 プロバイダ責任制限法の趣旨などに従って個別判断するしかないと思われますが、一般論としてどの様な場合に削除すべきか否かは、「プロバイダ責任制限法対応事業者協議会」が公表しているガイドラインを参照するのがベターと思われます。
(次のアドレスをご参照下さい。http://www.isplaw.jp/)。

 なお、管理人の裁量による削除が可能になるよう、利用規約等で削除できる旨明記すべきと考えます。
 
 一方でmixiに代表される、会員各個人が管理できる独自のページをもつ場合、基本的には会員各個人が書き込み・掲載について責任を負うことになります。

 ただ、mixiでもそうですが、あだ名等で登録しておき、本名を隠したままSNSサイト内を行動することができるため、対外的には違法な書き込み・掲載等があっても、誰が行ったか一見すると分からない場合があります。

 この場合、管理人宛に登録会員の属性を開示するよう要請される場合がありますので(発信者情報開示請求)、プロバイダ責任制限法による対処を行う必要があります。

 この点についても、上記「プロバイダ責任制限法対応事業者協議会」が公表しているガイドラインを参照するのがベターと思われます。
 
 いずれにせよ、管理人としては、Web上に掲載される情報について、一定の範囲内で監視する必要があり、また利用者間の交通整理を行う必要がありますので、この点ご留意頂ければと存じます。そして、この交通整理を効率よく行うためにも、適切な利用規約を作成し、当該規約に了解したもののみ利用可能するという手続きを踏むことで、有る程度のリスク回避ができるのではないかと考えます。




※上記記載事項は当職の個人的見解をまとめたものです。解釈の変更や裁判所の判断などにより適宜見解を変更する場合がありますのでご注意下さい。

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